2018年12月1日にスノーピークから大型2ルームテントが発売されました。
スノーピークといえば新潟県三条市に本社があるアウトドアメーカーで、「自分たちが欲しいアイテムを作る」をモットーに数々の名品を生み出してきたブランドでもあります。
そんなスノーピークから登場した新たな2ルームテント「Entry 2Room Elfield」、いったいどんな商品なのでしょう?
大型2ルームテントと言えば同メーカーのランドロックが有名ですが、他メーカーだとDODのカマボコテント、コールマンのトンネルテントなど多くの種類が出てます。
今回はスノーピーク「Entry 2Room Elfield」の製品レビューから、他社2ルームテントとの比較まで徹底的に解説していきます。
Entry 2Room Elfield 実物レビュー
Entry 2Room Elfield 商品概要
大きな特徴を列挙すると、
- 初心者でも簡単に設営できるシンプル構造
- タープ・テントの一体型なので使いやすい
- 悪天候にも負けない耐久・耐風性能
- 冬も使用可(オールシーズン対応)
- 太陽熱・雨音を防ぐルーフシート付属
あと、スノーピーク製品のメリットである手厚いサポート・保証もついてます。これは保証年数はなく、永久に有効です。(ただし、使用による激しい損傷や、素材の経年劣化の場合は修理不可の場合もあります)
Entry 2Room Elfield 商品詳細スペック
商品名 |
エントリー2ルームフィールド
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品番 |
TP-880
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価格 |
79,800円
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セット 内容 |
本体、インナールーム、ルーフシート、 フレーム長(×1)、フレーム中(×2)、 フレーム短(×1)、リッジポール(×1)、 ジュラルミンペグ(21cm×22)、自在付ロープ(2.5m×8、1.5m×8)、 キャリーバッグ、フレームケース、ペグケース |
材質 |
【本体】 75Dポリエステルタフタ・PUコーティング耐水圧1,800mmミニマム UVカット加工・テフロン撥水加工 【ルーフシート】 75Dポリエステルタフタ・PUコーティング耐水圧1,800mmミニマム UVカット加工・撥水加工 【マッドスカート】 210Dポリエステルオックス・PUコーティング 【インナーウォール】 68Dポリエステルタフタ 【ボトム】 210Dポリエステルオックス PUコーティング耐水圧1,800mmミニマム 【フレーム】 A6061(φ16mm+φ14.5mm) |
サイズ 使用時 |
600×380×210(h)cm
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サイズ 収納時 |
80×30×34(h)cm
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重量 |
15.5kg
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対応人数 |
4名
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PUコーティングによる耐水圧が1,800mmのため大雨でも浸水することなく使用できます。ただし、PUコーティングのため劣化しないよう通気性の良い場所での保管、汚れをを放置せず落とすなど保管方法に気をつけましょう。
また、最初からルーフシートがついているのは有難い。
別売りの場合、購入しない層が多いアイテムだと思いますが、これは暑さを緩和し、雨を防いでくれて、なおかつ結露を防ぐ、雨音をシャットアウトして快眠しやすくなる非常に優れたアイテムです。
スノーピーク社が初心者のことをしっかり考えてくれてるんだなと感じます。
初心者でも設営しやすい工夫
過去にキャンプ場でテント設営できない人を手伝った事があるのですが、スノーピークのテントには誰でも建てれる工夫がされてます。それがこのポールの色分けです。
正直、これのおかげで説明書を読まなくても建てることができます。
設営手順はいたってシンプルで、4本のフレーム(骨組み)とリッジポールを本体に取り付け、シェルターの前後をペグで固定して自立させます。そして、各コーナーとロープをペグダウンすれば、設営完了です。
本体に4本のポールを差し込む、天井にリッジポールを差し込む、天幕シートをかける、シェルター前後をペグダウン、立たせてから各ペグを打ち込めば完了とのこと。
僕もDODの2ルーム型を持ってるけど設営は本当にシンプル、悩む事がないのも2ルームテントの魅力です。
太くて頑丈なポール
このポールは16mm、実物を見るとかなり太い印象。
スノーピークは保証期間を持たない永年保証(有料修理も有り)なので品質への意識がとても高い。このポールにもそれが現れているのでしょう、自分の使ってるテントと比較してもかなり太い。
はい、ポールが折れたらそこでキャンプ終了なのです。
冬キャンプ向け冷気を防ぐスカート付き
テントの下に見えるコゲ茶色の記事はスカートという足元からくる冷気を防ぐパーツです。エントリー2ルームエルフィールドには冬場の使用も想定されておりスカートが付属しています。
しかし後方2/5のインナーテント部分にはスカートが付属しておりません。これはインナーテントが壁になり冷気を防いでくれると考えての事だと思います。
全体的にスカートをつけて欲しかった
広々とした室内空間
人のくつろぐ居間エリアは単純計算で370cmあります。
4人で使うなら贅沢に広々使えます。6人でも問題なく使えますが、それより大人数だと手狭になります。
室内は180cmある僕が立ってウロウロできる大きさ。雨の中ここで過ごすことになってもストレスはないでしょう、テント内で屈まずに動けるのはかなり助かります。
しかしインナーテントは175cmなので僕は立つ事ができませんw
そこは仕方ないですね。
インナーテントは家族4人で使用可
このようにインナーテントは吊り下げ式です。
ポールがないので自立せず、単品での使用は不可能となってます。
インナーテントのサイズはこちら。
横幅 | 315cm |
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奥行き | 230cm |
高さ | 175cm |
1人が寝れるサイズはおよそ60×180cmと言われてます。それを考えると6人いけるかな?と思いますが、エルフィールドのインナーテントは台形になっており足元が狭くなってます。そのため限界は4人と思われます。小さい子供となら5人も可能です。
つまりエルフィールドは4人家族向けのテントという事になります。ただし、子供が小さいうちなら5人家族も可能というわけです。
インナーテントをつけずにシェルターとして使うなら8人でも余裕です。
体格のよい大人の場合、3人ならストレスなく寝れそう
ランタンフックは2箇所有り
灯りをぶら下げるフックが居間中央に1つ、インナーテントの入り口に1つあります。LEDランタンのような電池式のランタンを使いましょう。
間違っても燃焼系をぶら下げないように(^_^;) 熱で溶けてしまいます。
便利な収納ポケット有
上の2画像はインナーテントのポケットです。サイドにポケットがあるので無くなりやすい小物は入れて寝ましょう。
そして気になるのは居間にある小さなポケット。こちらはなぜこの場所にあるのか?気になって店員に聞いてみてもわからず、「使用者が自由に使えるポケットです」とな。
うーん、場所とサイズを考えると・・・居間が広がらないよう連結してる紐を収納するポケットではないだろうか?ポケットの下から伸びてるこの黒い紐、足を引っ掛けそうで邪魔ですが基本的に外すことはできません。しかし、もしかするとエルフィールドは外せる???
ここは詳しい店員に聞かないとわかりませんね。
(深くペグを打ち付けて固定すれば不要と思いますが)
通気性の良いメッシュを多用
サイドの扉は内側に収納します。
ドアのように開いて固定する方法は楽で良いですね。ロールアップするのって面倒、そしてシワになるので羨ましいアイデア。
テントの横、奥はメッシュにすることができ、風が通る作りになってます。またジッパーを開けて壁を取っ払うことも可能。
夏場の過ごしやすいスタイルを考えると、トップに天幕をつけて天井を2重にすることで空気の層を作り排熱を促し、本体の壁を解放することで室内に風を通すスタイルになりそうです。
無期限保証の安心感
スノーピーク商品全般には永久保証がついております。といっても無料修理と有料修理があるわけですが、何年経っても診てくれるのは有難いサービスです。こういった商品に対する姿勢も評価される一因ですね。
スノーピークのプロダクツは、フィールドで確実に機能し長期間にわたって使い込んでいただけるようデザインされています。
そしてプロダクツには、一切の保証書をお付けしておりません。
それは、メーカーが自社の製品の品質に責任を持つのは当然であると考えているからです。 お買い上げいただいたプロダクツの機能が損なわれた場合、お手数ですが、スノーピークユーザーサービス係までご連絡ください。 製造上の欠陥が原因の場合は、無料で修理または交換させていただきます。その他の場合には適正な価格で修理させていただきます。
素材の経年による劣化やご使用による激しい損傷など製品寿命である場合、修理不可能な場合もございますので予めご了承ください。
プロダクツをご使用になる前には、必ず取扱説明書をお読みください。 さらにご不明な点がおありになる場合や使用時に製品の不具合、疑問が起こった場合もお気軽にスノーピークユーザーサービス係もしくはディーラーまでご相談ください。
他社2ルームテントと比較
エルフィールドの値段はお買い得
2ルームテント人気に火をつけたスノーピークのランドロックと比べてみましょう。
ランドロックといえば大人気2ルームテントの代表格。
キャンパー憧れの2ルームテントと言えばランドロック!
あ、ちょっと個人的な思いも入ってます(^_^;)
スノーピーク ランドロックとの価格比較
ランドロックのお値段、約16万円。
エルフィールドの値段は約8万円、ほぼ半分です。
しかしエルフィールドはランドロックより少々サイズダウンしてるだけであり、使い勝手で考えればランドロックに引けをとりません。
コールマン トンネルテントとの価格比較
コールマンのトンネルテントは8万6千円ほど。エルフィールドの方が6千円ほど安いです。スノーピーク製品の安心感、ネームバリューなど考えると断然エルフィールドに軍配が上がります。
DOD カマボコテントとの価格比較
僕が購入したカマボコテントは約5万円。
エルフィールドは8万円ほどなので価格差は3万円高くなります。カマボコテントと比較すると高く感じますが、エルフィールドに天幕が付いてることを考慮すると価格差は縮まります。なによりDODの商品は全てが安いので。
ノルディスク レイサ6との価格比較
2ルームテントのレイサ6は海外製品という事もあり10万円を超えます。オシャレで目立つのでインスタグラマーに大人気ですが、取扱店舗の少なさ、個人購入なら並行輸入が必要など初心者にとって入手難易度は高めです。
以上のことを考えると、スノーピークのエルフィールドはエントリーモデルという名前の通り、価格が抑えられたキャンプ初心者でも手の届きやすいアイテムだということがわかります。
キャンプ中級者・上級者でも満足いくテントでしょう
他社2ルームテントとスペック比較
代表的な2ルームテントとの比較表です。
商品画像 | ||||
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商品名 | エルフィールド | ランドロック |
トンネル2ルーム ハウスLDX |
カマボコテント |
本体 | 600×380×210(h) | 625×405×205(h) | 660×330×220(h) | 640×300×195(h) |
インナー | 230×315×175(h) | ?×?×190(h) | 300×235×185(h) | 220×280×190(h) |
人数 | 4人 | 6人 | 5人 | 5人 |
重量 | 15.5kg | 22kg | 16kg | 16.1kg |
耐水圧 | 1,800mm | 1,800mm | 2,000mm | 3,000mm |
サイズは「横の長さx縦の長さx高さ」の順で記載してます。つまり1番目が「側面」で2番目が「入り口正面の幅」と考えてください。
エルフィールドはインナーテント側が狭くなる形状です。そのためカマボコテントよりインナーテントは大きく見えますが、足元が狭くなるため4人用となっております。
こうして比較すると一番スペックが近いのはコールマンのトンネルテント、次がカマボコテントでしょうか。
エントリーモデルとして発売されたエルフィールドですが、他社2ルームテントと比較しても大きな差はないことがわかります。
まとめ:エントリー2ルーム エルフィールド
エルフィールドはエントリーモデルとのことですが、実物とスペックを見た限りでは初心者限定のテントではなく中級・上級者でも満足できるアイテムだと思います。
僕はすでにDODカマボコテントを持っていますが、未購入ならばこのエントリー2ルーム エルフィールドを選んでいました。2ルームテントを欲しがる友人がいるならこのエルフィールドを勧めるでしょう。
設営の簡単さ、質実剛健のスノーピーク製、広い居間スタイル、ルーフシート付属など、値段と比較して使い勝手が非常に高いです。
インナーテントを汚したくない人は別売りのグランドシートを購入しましょう。居間用のシートもセットでついてます。