こんにちは、隊長です。
前回の記事でも書きましたが、こないだ赤ちゃんが生まれました。長い間つわりに耐え、ようやく産まれた待望の赤ちゃんです。
ただ、産後に大量の血が出てしまいました。
出血した量は合計2000ml。牛乳パック二本分です。
400mlの輸血もしました。
今回はその辺りの話を書きたいと思います。
この記事の対象読者は、
- 出産を迎える人
- 出産中に大量出血してしまった妻の夫
- ハラハラしながら検索して調べてる夫
そんな方々の不安解消に繋がればと思います。僕も輸血してる嫁くんの隣で不安になりながら調べました。内心パニックでしたよ。
今回、僕のケースを報告すると、
嫁くんは無事です。
(赤ちゃんも無事)
滅多にない大量出血の出産だけど、要安静の日々だけど、無事です!
みんながみんな同じじゃないと思うけど、無事お産が終わりました。
ちなみに先生が見せてくれた本には以下のように書いてありました。
お産の出血量 通常800ml以下(1人の場合)
輸血が必要な人 200人に1人
大量出血する人 250人に1人
なんという確率・・・
そうそう、先生に教えてもらったんだけど妊婦さんは血の量が多いんだって。その分出産後は少し濃くなっちゃうみたいだけど。出産に備えて血が増えてるんだね〜。
簡単ですが、今回の出産の状況を纏めます。
こんな状況だった人もいるんだな〜と、1つの例として思っていただければ幸いです。そして僕と同じ状態になった旦那さんが少しでも安心して落ち着けたらと思います。
隊長の嫁くん出産のケース
今回は3人目の赤ちゃん。
いつも予定日を大幅に越えて出産しますが、今回も遅くなったので薬を投与し陣痛を促すことになりました。
(ちなみに、予定日通り来ることはそうないよと先生は笑いながら話してました)
10時から陣痛促進剤を点滴
このへんはまったり待機。
点滴してる嫁くんにリップクリーム塗ってあげたり、ちょっとした食べ物をあげたり、お茶をあげたり。そしてそれら全部吐かれたり(^^;
この時は嫁くんにもゆとりがあり、これから生まれるんだなと1番幸せな時だったかもしれません。
11時 先生がきて破水させる
先生が訪れ、なにかして破水させたそうです。僕はウンコしてて現場を見れませんでした。
その後は嫁くんが延々と痛がります。陣痛がきてるのでしょうね。数分おきに痛みが来るので辛そうでした。
13時 僕はのんびり待機
モニタリングしてる陣痛の波形?をチェック。
生まれる時は波形の間隔が短くなるんだよ。3分〜5分に陣痛1回。今はまだそこまで短くないので僕はのんびり待つ。
これまでの経験上、3〜5分間隔になると嫁くんは意識を失い、陣痛のたびに苦痛で叫ぶようになります。出産前になるとみんな寝るんだとか、助産師さんも言ってました。不思議ですね。
ハナクソほじりながら待ってたら
「こんなに痛いのに・・・君はハナクソほじっててムカつく!」と怒られました。すいまへん
14時半 いきなり出産
ここから急展開。
陣痛の間隔を見ててまだ余裕があると思ってたのに、助産師さんのチェック中にいきなり産気づきました。
「なんか痛い!なんか痛い!!」
嫁くん絶叫。
助産師さんも最初は「まだよー!まだよー!」と言ってましたがすぐに先生に電話して「もう生まれます!」とバタバタ。
僕も心の準備が出来てなかったのであたふた。
先生がきてすぐ出産。
へその尾を切らせてもらい僕も満足。
はい、このまま平和に終わると思いました。
その後、僕は退室させられ、休憩室でボーッと待ちます。しばらくしてから先生がわざわざ休憩室にきて僕に言うのです。
「血が止まらず出血し続けてる」
問題発生 子宮収縮せず血が止まらない
お産が終わった後、嫁くんと先生の会話で
「お腹別に痛くなーい」
先生がそこに反応してたのを覚えてます。
これ、子宮が収縮する痛みがきてないってことらしい。普通は出産後、子宮がキュッと縮むことで出血が少なくなるんだって。収縮する時お腹は痛くなるんだとか。
子宮が縮みやすいようにお腹に冷やすモノを置く。よく野球部が肩を冷やす時に使うような氷袋です。
出血が止まらない原因は何?
これ断定が難しい。
以前の出産で、ジワジワ陣痛がきて産んだ人とすぐに陣痛きて生まれた人の場合、後者の方が子宮の収縮が遅いと聞いたことがある。
今回は急に出産してしまったのも原因の1つらしい。
陣痛は1時間半あったけど、激痛が来てから10分で生まれたから。激痛の感覚ってもう少し長かったはず、だから助産師さんの準備も間に合わない早さになってしまった。
嫁曰く、準備不足なとこに赤ちゃんが出ないよう助産師さんがアタマ抑えてたような・・・、だそうです。
陣痛の促進剤が効きすぎたのかしらね?
前は薬で飲んだけど今回は点滴。点滴だとどんどん投与できるみたい。
あと赤ちゃんが大きかった。
赤ちゃんが大きいと出血も大きくなるみたい。今回は4000gにいかないまでも結構大きな赤ちゃんだったから。
子宮弛緩出血なんて言葉もあるからね。赤ちゃんが大きいと子宮の戻りが悪くなり出血多くなるんだって。今回は赤ちゃんがけっこう大きかったのも影響あるんだとか。
その後の対応
先生が僕に話したのはこんな内容です。
- 血が止まらない
- このままだと輸血することになる
- それでも止まらないなら他の治療したり、もしかすると大きな病院へ搬送することもありえる
最後の搬送については万が一といったニュアンスだったので確率は低いのでしょう。
「え、大丈夫なんですよね???」
質問しましたが、先生から大丈夫の言葉はもらえませんでした。想定外な状況のため僕の思考は停止です。なんでこんな事になったのか。。。
そして冒頭の写真です。
分娩室に戻り、先生から輸血の説明を受けます。同意書にはHIVなどに感染する確率など書いてあるけどサインするしかないでしょう。内容はほとんど読んでません(後から読みましたが感染の確率はメチャクチャ低い)
腕に針を刺し輸血や子宮収縮の薬を投与しつつ、もう片方の腕には血圧計、口には酸素マスクをつけ、お腹は冷やされる。
血も失ってるので当然体は冷えて寒くなります。顔の色も普段と違ってます。
ホットのお茶を2つ買い、両手に持たせます。また、熱いお茶もストローで飲ませます。
部屋が乾燥するので嫁にリップを塗ったり、助産師さんにお願いして加湿する装置やお湯を張ってもらいました。
絶対安静、部屋に戻ること許されず、分娩台(足は閉じてベッド状態)でそのまま寝ることになりました。角度的に寝づらいらしく、尻や体の部位が痛がってました。尿は管を通して出してます。
出産から7〜8時間で出血が減少
たびたび助産師さんがやってきて出血量を見てくれました。その度に僕は退室させられます。
血なんてホラー映画で散々見てるので平気だと思いますが、やっぱ怖いので見たくないですね。
嫁くんは血圧を測る機械が定期的に動くので目が覚めます。疲労してるのに眠れないのは辛そう。
僕はたまに嫁が生きてるか顔をのぞいたり、ネットで出産の出血量や致死量なんてものを調べてました。
嫁くんには「別に大丈夫そうよ」と伝えたものの、そんな事はどこにも書いてないんだよね。もしかすると最期のビデオレターを撮るべきなのかと悩んでました。
しかし、7〜8時間経ったあたりで出血がおさまったそうです。絶対安静には変わりないけど、とりあえず死ぬことはなさそう。安堵しました。
その後も念のため嫁くんに付き添い、ひたすら漫画を読んで過ごします。そして夜中の2時くらいかな、そろそろ睡眠の限界なので帰宅。朝は子供の世話があるので体力のあるうちに帰りました。
以上が今回の出産の一部始終です。
出産は死ぬリスクがある
これまで何も思わず子供は3人いたらいいねーと夫婦で話してましたが、今回の出来事で出産は軽く考えるような事じゃないなと痛感しました。
あのまま血が止まらなかったらと思うとゾッとします。無事で本当に良かった。
僕たち夫婦の子供を体を張って産んでくれるんだから、もっと奥さんを大切にしないとダメだなと思います。それをもっと前に気づけたらよかったのに、僕はアホだな〜。
本当に死ぬかもしれない、そんなリスクがあるのに子供を産んでくれるなんて凄いことだよ。出産を軽く考えてちゃいけない、赤ちゃんを産むってのはそのリスクを乗り越えないといけないんだから。
嫁くんは産む前に言ってました、またあの痛みを味わうのか、やだなーって。その痛みを受け取ることができない分、男性は産後の手助けを頑張ってやらねばと思います。
産後に体動かすのはNGだって。安静にしてもらって、男性が全部サポートしていくよう頑張りましょう。
最期に
後日、先生と話したところ、血がまだ止まらないようなら血管に管を入れて詰まらせる方法があるとか言ってました。
子宮を取ることもあるけど、それは最終的な話だと。対処方法がまだあるのだと知れると少し安心しますね。
先生が過去にいた病院では輸血しまくっても血が止まらず大変だったお産もあったと話してました。
「そんな時って内心パニックになるんですか?」
先生はこう言いましたよ。
「そんな危ない時ほど逆に冷静になるんだよ」
カッコいいじゃないか。命を預かる医者はすごいね。こちらは先生を信じて待つしかできないよ。
僕の大切な人を助けてくれて本当にありがとう。
そうそう、書き忘れたことが一点。
僕の嫁くんは次の出産でも大量出血する可能性が高いらしい。一度なると次もなりやすいそうです。
もうこんな苦しい時間は味わいたくないな。
以上、隊長でした。ほんだば!
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